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※2008年~2009年頃の登山レポートで、掲載していたルートマップデータが消えてしまいました

時間をみて順次作り直していきますので、どうかご了承下さい。
2015.11赤岩(松山)~今倉山登山

ルート詳細はコチラ
■今回のコースと所要時間
所要時間合計(休憩等込み):約3時間20分
(行動時間)
道坂峠―【約7分】→登山道入口―【約1時間10分】→分岐―【約15分】→松山(赤岩)頂上―【約25分】→今倉山頂上―【約35分】→都留市街と御正体山の分岐―【約15分】→道坂峠
■参考マップ
山と高原地図 27 高尾・陣馬
山と高原地図 28 丹沢
この日は短めのハイキング!天気も良い予報だったので、富士山が見える山を調べて、赤岩(松山)~今倉山を選びました

つい最近まで知らなかった山ですが、ここからの富士山の眺めは素晴らしいそうなのです。楽しみー

当日は登山中にトイレがないので、公衆トイレへ寄ってから登山口へ。
今回の出発地は道坂峠。トンネルを出たところの脇にある駐車スペースに車を停めて、準備を進めました。

上の写真ではトンネル左側から登山道が始まっています。また、ここから少し西に進むと沢コースの入口もあります。
私たちは時計回りの周回コースを計画していたので、まずは沢コースの入口を目指しました。
身震いするような寒さの中、舗装道路を5分ほど西に進んでいくと、右手にゲートのある道が分岐しました。
案内標識に従ってそちらの道へ入っていくと、2分ほどで登山道入口に着きました


さぁ、ここから登山スタート!
出だしは明るい森の道を登っていきますが、一面の落ち葉で登山道はやや不明瞭になっていました

そのうち、辺りは薄暗い針葉樹の森になりました。

その時、私はふと別の看板に気を取られてしまい、間違った踏み跡に入ってしまいました。
すぐに道の様子がおかしいことに気づいて引き返したところ、その看板から右手に登山道が続いていました。危ない危ない、気をつけないと

薄暗い針葉樹の森の向こうには、白っぽい広葉樹の森が見えていてなんだかとっても不思議で面白い景色。
そのうちその境目を少し進んでから、明るい森の方へと入っていきました

この辺りからは沢らしくゴロゴロとした岩が目立つようになってきました。
滑りやすい材質の岩があったり、岩の隙間に落ち葉がいっぱいに積もっていたりしたので、足下には注意、注意


また、所々にテープやマーキング、登山道を示す看板などが設置されていましたが、道が不明瞭なことも多かったのでとにかく集中して登っていきました

誰もいなくてとっても静かな沢コース。気温はかなり低く感じられ、あちこちに霜柱も見られました。
沢の上の方では水も流れていましたが、ものすごーく冷たそうだったので水を触ってみる気にはなれませんでした(苦笑)
それでも、冬枯れの木々の合間から覗く青空が、とっても気持ちよかったんです

やがて岩ゴロゴロの沢を抜け、落ち葉がふかふかの道に変わりました。
どれだけふかふかなのかと言うと・・・深いところではこんなにもですよ!!(笑)

落ち葉の下に隠されている木の根などに気をつけながら進んでいくと、急斜面のトラバースが登場しましたー


ここ、結構危なかったです。足を置くところが全面霜柱に覆われていて、霜柱のおみこしに乗ってる状態だったんです(苦笑)
足を置くと霜柱が全員谷側へザザーッと倒れるので、そのまま谷へ流されてしまいそうでした

ひえええーっ!!気をつけてー!!などと声を掛け合いながら、慎重に通過しました

こうしてなかなか登り応えのある道を進んでいくと、木々の合間に見上げていた稜線がどんどん近づいてきて、ようやく日なたに出てきましたー

太陽の暖かさを全身で感じながら、さらに進んでいきます。ちらちらと遠くの景色も見えるようになってきましたよー

ちなみにこちらのコース、全体的に急な坂もありましたが、前回の杓子山の急坂の印象が強く残っていたので、特に問題なく登って来ることができました(笑)
こうして、今倉山と赤岩の分岐点である西ヶ原に到着しましたー

右手が今倉山方面、左手が赤岩方面なのですが、私たちはまず左手の赤岩方面へと進んでいきました。

この辺りの道はとっても歩きやすく、明るい森にはブナかな?立派な木々が立ち並んでいて雰囲気が素晴らしかったです

私たちは気持ちよく進んでいきました。

それでもやっぱり気温はかなり低くて、足下の落ち葉の下には霜柱があるようでした。
私たちは、ザクッザクッと小気味良い音を立てながら歩いていきました


さらに、木々の合間にはなんと、富士山もばっちり見えてきているではありませんか


この先の赤岩が楽しみだぁーっ!!

赤岩直下まで来ると、痩せ尾根や岩がちな道も出てきたので気をつけて進んでいきました。

そして、大きく開けたところへ出ていくと・・・
わぁ――――――――――――っ!!すごーい


大きな岩の向こうに、富士山がどーんと聳えています!

そう、ここが赤岩(松山)の頂上でした



ここからの眺めは360度。富士山だけでなく南アルプスや八ヶ岳、都心のビル郡や相模湾方面も見渡すことができました。
富士山方面の手前に見えるのは御正体山や鹿留山、その脇には前回お邪魔した杓子山も。
箱根方面には噴煙らしきものが見えるけど、あの辺りが大涌谷かなぁ?
さらに、日光を反射してキラキラ輝く海の向こうには、伊豆大島かな?島も見えています

とにかく素晴らしい眺めですっ



実は今回、先に赤岩を訪れたのは、時間的に人が少ないことを予想してのことでした。
その予想は大当たりで、周辺には誰もおらず、またこれから誰かが登ってこられる気配もありませんでした。
というわけで、この景色独り占めーっ!!





私たちは一番見晴らしの良い大岩の上に腰を下ろして、この素晴らしい景色を眺めながら朝食を取りました。
こんなに贅沢な休日の朝ごはんってある?最高だよねぇー

私たちはしばらくここで過ごした後、ザックを背負い直して今度は今倉山へと向かうことにしました。
まずは来た道を戻って、西ヶ原まで。
そこからはさらに東へ足を進めます。こちらも落ち葉が一杯の道。冬枯れの木々の美しい立ち姿を眺めながら歩いて行きました。

この稜線上はそれほど激しいアップダウンがなかったので、気持ちよくスムーズに進むことができました。
途中で今倉山西峰があったと思うのですが、表示に気づかなかったのか?写真を撮らないまま行ってしまったようです

こうして気分的に思ったよりも早く、今倉山の頂上に到着してしまいました


こちらは木々に囲まれて展望はほとんどありませんが、幹や枝を透かして見る青空や山並みはとてもキレイでした

これは、木々が葉を落とす寒い季節ならではの楽しみかもしれませんね

この日はずっと気温が低かったので、日陰のところはかなり寒く感じます。
それじゃ、そろそろ下山しよう!
私たちは、ここから尾根道を下り始めました。
こちらは登りに使った沢コースよりも人が多く利用しているのか、道がはっきりしていて比較的歩きやすかったです。
でも、かなりの急坂

しかも、道は九十九折れではなく、ほぼまっすぐ登り下りする感じ。道幅もそんなに広くないので自主的にジグザグを切るのも難しく、登りの方はかなり大変そうでした

今日は絶好の登山日和なので、登ってこられる方々の数は多かったですが、皆さん息が上がっていらっしゃいました。
私たちは、すれ違いざまに天気のことや富士山の眺めのことなど、笑顔で会話しながら下っていきました


とは言え、下りも落ち葉で路面の様子が見えづらいので、落ち葉で滑ったり、木の根や小石などに足を取られないよう気を遣いながら下っていきました。
それでも、滑り台みたいな路面ではなかったのでだいぶスムーズに下っていくことができましたよー(笑)
やがて、辺りに笹が目立つようになってきました。だいぶ標高も下がってきたかな?と思いながら、現れた分岐をそのまま御正体山方面へ進んでしまいました


進み始めてすぐに、道がほとんど人に踏まれていないことに気づき、「あれ?ちょっと待って!?」と思ってすぐ分岐に戻り、地図をもう一度よくよく確認して気づきました。
ここ、道坂峠に下るには「都留市街方面」が正解なんですよね。
というわけで軌道修正。都留市街方面への道をどんどん下っていくと、まもなくちょっと辺りが薄暗くなったところで方向転換しました。
そして道坂トンネルの上を通過。木々の合間に舗装道路と駐車スペースが見えました。
そして、出発時に見たトンネル脇の細道をざざーっと下って、駐車スペースに無事帰着!

これは、下りてきた細道を振り返ったところです。

荷物を片付けて車に乗り込んだ私たちは、車窓から終わりかけの紅葉を眺めながら帰路に就いたのでした。
最近引越しがらみで何かと慌しく過ごしている私ですが、たとえ短時間でも、短距離でも、山で過ごすこと、山を歩くことがどれだけ自分の癒しになるか、力になるかを感じます。
赤岩の見晴らしは本当に素晴らしく、大きな岩に腰掛けて景色を眺めると、より高度感や開放感が増してとっても気持ちが良いんですよねー

今日は絶好の登山日和、富士山日和の中で登らせていただくことができました。
ありがとうございました!

2015.11高座山~杓子山登山

ルート詳細はコチラ
■今回のコースと所要時間
所要時間合計(休憩等込み):約4時間20分
(行動時間)
鳥居地峠―【約15分】→登山コース入口―【約40分】→高座山頂上―【約40分】→大権首峠―【約35分】→杓子山頂上―【約20分】→大権首峠―【約30分】→高座山頂上―【約30分】→登山コース入口―【約10分】→鳥居地峠
■参考マップ
山と高原地図 31 富士山 御坂・愛鷹
7月・8月は八ヶ岳や北アルプスの山々へお邪魔して、夏山を満喫した私。
その後、引越しの準備や片付けなどが思った以上に大変で、しばらくの間足が山から遠ざかっていました

そして11月に入り、ようやく生活も落ち着いてきたので、久々の登山へ出かけることにしました

今回の行き先は、杓子山ですっ

杓子山は山中湖の北側に位置し、富士山をはじめとする眺望の素晴らしさで人気の高い山です。
実は私、2014年にもこちらへお邪魔していたのですが、登山に集中できない事情(事故などではなく、ちょっとしたことです)があり、この山の魅力を100%の状態で味わうことができなかったな・・・と心残りに思っていました

そのため、当ブログにも登山レポートをアップしていなかったのですが、杓子山ってホントに素晴らしい山なんです

だから、もう一度ちゃんとこの山と100%で向き合いたい!と、2度目の訪問を決めたのでした

鳥居地峠から高座山~杓子山を往復するこのコース上には、登山者の利用できるトイレがないので、近くのコンビニで買い物ついでにトイレを借りて、峠の駐車スペースまでやってきた私たち。
このスペースの駐車可能台数は5台ほどでしょうか。私たちは何とかギリギリ最後の1台に滑り込みました。
それでは登山スタート!
ここからしばらく、車も通れるような道を歩いていきます。

森には光が射し、冬枯れの枝々には朝露がキラキラと輝いていました

もっと気温が低かったら霧氷になっていたのかな?

意外と息の弾む登りもありながら15分ほど進んでいくと、登山コース入口の分岐に到着しました!
登山コースとしては、ここを直進するのではなく、左手の道を登って尾根上を進んでいく形になります。
前回訪れた時はここで少し迷ったのですが、今回は案内の看板が立てられていて、分かりやすくなっていました

私たちは落ち葉がいっぱいに敷き詰められた明るい尾根道を登っていきます!

森の景色の中を5分ほど登っていくと、視界がぱぁっと開けました。
周囲には一面にススキの原が広がり、その黄金色の景色が真っ青な空に美しく映えています


そして・・・登りながら右手に振り返ると、この絶景がっ!!




す、すんごーいっ!!素晴らしいっ!!

この景色には大興奮、大感動ですっ

眼下に広がるススキの原も、陽射しを浴びて白くキラキラと輝いていて、驚くほどキレイでした。
まるで夢の国に来たみたい。いい時期に来たなぁー!


しかしこの杓子山は、眺めがいい山というだけではありません。
さらに印象的な特徴を備えているのです・・・それがこちら。
ススキの原を歩いていくと見えてくる、この急斜面ですっ


以前、この斜面について「滑り台」と形容した方がいらっしゃり、実際に登ってみてその言葉がいかに的確かを思い知ったのですが(苦笑)、詳細はこれからご案内します。(笑)
前を行く登山者さんたちが、一気に空へ昇っていくようにさえ見えるほどの急傾斜。
恐る恐る近づいてみると、登山道は大きくV字型にえぐれていて、中央が細く一筋深い溝になっていました。そのため、足の置き場所がちょっと難しかったです


かなりきつい斜面でしたが、何度も振り返って富士山を眺めつつ、気持ちに余裕を持って高度を上げていきました。
急坂はいったん一段落するのですが、またその先で、前方に聳えるこんもりとしたピークへ向けての2段目の急な登りが始まります。
こちらの坂も中央部がえぐれていて、ロープも設置されていました。
この辺りの坂は、路面がツルツルした固い土になっていて、その上に小さな粒状の土の塊がコロコロと乗っている感じなんです。
この写真で状態がお分かりいただけるでしょうか?これが全体的に急な斜面になっているんです。

つまり、滑り台の上にビーズが散りばめられているところを、直登するような感じといいますか

まぁ、前回は霜柱の影響でぬかるんでいて、滑り台どころかウォータースライダーみたいになっていたので、それよりは断然マシです(笑)
スリップに気をつけながら、足下を確かにして、急な斜面をじっくりと登っていく私たち。
そんな中、滑り台・・・もとい、登山道の脇にこんなにキレイな花を見かけました



あぁ、癒される、癒される!この状況でこれは癒されるー!!

ありがとうっ

こうして息を弾ませながら急斜面を登りきり、木々に囲まれた道を進んでいくと・・・
静かな高座山の頂上へとたどり着きました



ここ高座山の頂上周辺は木々に囲まれていますが、この時期は葉がすっかり落ちているので木々の合間の見通しが利きました。
富士山や、麓の町も見ることができましたよー

心身ともにリフレッシュしたら、杓子山へ向けて出発です

ここまで急坂を登ってきましたが、この先今度は結構急な下り坂があるので油断はできません

しかも、この時は登山道に落ち葉がふかふかに積もっていて、路面の状況が見づらくなっていました。
安全のため、ストックを1本出して、足下の状況を探りながら下ることにしました。

そこからはまた、しばらく森の中の道が続きます。落ち葉の下には木の根なども横切っていたりするので、気をつけて進んでいきます。
やがて、道が岩がちになってきて、急な登りではまたロープが垂らされているところも出てきました。
足下には気をつけながら登っていきます。
そして岩がごつごつとしたところをいったん下り、鉄塔のあるところを通過しました。
この辺りからの山の眺めも良いんですよねー


鉄塔を越えると、またその先から登りになります。
この辺りはかなりごつごつとした岩場になっていて、通過する時に両手を使うようなところも出てきました。

ここのコースはアップダウンが多くて、滑り台みたいな急坂もあって、さらには岩場もあって、なんという盛り沢山なところなのでしょうか

いやぁー、登り応えがありますねぇー!!

ようやく岩場が落ち着いて、森の中の静かな道を進んでいくと、簡易トイレの設置された場所に出てきました。
(ちなみに、この簡易トイレはこのすぐ先にあるハンググライダー離陸場の利用者専用です

ここが大権首峠で、不動湯方面から登ってくる林道とぶつかっています。
前回の下山時はあの急坂の下りを避けて、この林道から不動湯経由で鳥居地峠へ下ったんですよね

少しなだらかな道を進んで再び登り坂に入ると、ハンググライダー離陸場の脇を通りかかります。
ここからの富士山の眺めが素晴らしいんですよねー



私たちはさらに高い場所を目指して、冬枯れの明るい登山道を進んでいきました。

先ほどの急坂に比べたら歩きやすい道ですが、ここまでの急坂・岩場・アップダウンの影響が足に出ていて、全くペースが上がりません

でも、前回もそうだったんですよねー。ここは無理せず、ゆっくりゆっくりと登っていきました。
そう、どんなにゆっくりでも、前に進むことさえ諦めなければ、いつかは目指す場所に辿りつけるんです。
少しずつ、少しずつ高度を上げていくと、やがて森を抜けて景色が開け、杓子山の頂上があとちょっとのところまで近づいてきましたー

がっ!頂上直下にも滑り台的な急坂が・・・(苦笑)

焦らず、ゆっくり、確実に足を運んでいくと・・・
やったぁ!杓子山に登頂ですっ



いやぁー、ここからの眺めの素晴らしいこと!


富士山を裾野まで広く見渡せるだけでなく、近くの石割山方面や遠くの南アルプス方面、奥秩父方面など、ぐるりと多くの山並みを望むことが出来ました。

眼下に広がる街の眺めも美しく、白っぽい家々と、その合間に伸びる山裾の紅葉との色合いが素晴らしかったです

それにしても、やっぱり今年は雪が少ないですね。同じくらいの時期だと、1年前の富士山は白い帽子をもっと深くかぶっていた気がします。
私たちはあちこち移動して方角を変えながら、辺りの景色を楽しみました。
ここ杓子山の頂上はちょっとした広場になっていて、テーブル&ベンチが3つくらい設置されています。
前回訪れた時はこの広場一帯はドロッドロにぬかるんでいて、田んぼみたいになっていたんですよね

今回は霜柱なども出ておらず、ぬかるみもほとんどなかったので助かりました

登頂後しばらく景色を満喫した私たちは、空いていたテーブルのところに腰を落ち着けて、登山口手前のコンビニで買ってきたパンやおにぎりを食べました。
やっぱり良い景色の中で食べるご飯は、美味しさが増しますねー

じっとしていると少し肌寒く感じるのでウィンドブレーカーを羽織りましたが、ちょうどよい気候でとっても気持ちが良かったです。
これならのーんびり過ごせそうだなぁ

しかし、ここは人気のある山なので、後から大きなグループなど、多くの方々が登ってこられました。
テーブルの数にも限りがあるので、私たちは早めに場所を譲って下山することにしました

まず現れる難所が頂上直下の急坂ですが、この時はぬかるんではいなかったので、さほど苦労することなく下ることができました。
そこからしばらくは"一般的な山道"なので(笑)、スムーズに下っていきます。
これから頂上を目指して登ってくる方も多くいらっしゃったので、「富士山の見晴らしがいいですよ


やがてハンググライダー離陸場の脇を通過し、歩きやすいなだらかな道に下りて大権首峠にたどり着きました。
ここでちょうど地元の方に出会って、「不動湯方面のコースもぜひ利用してね!」と声を掛けていただきました。
前回はそちらのコースを利用させていただきましたが、今回は来た道(滑り台コース?笑)を引き返します。また今度、不動湯方面へお邪魔します

ここから登山道を登っていくと、間もなく岩場エリアに突入しました。
落ち葉で足下が見づらくなっているので、気をつけて進んでいきました。
そこから鉄塔を通過し、岩場を越えてさらに先へ。最後のややきつい坂を登っていくと、高座山の頂上まで戻ってくることができました。
ここまでは比較的スムーズに戻ってくることができました。問題はここから・・・。
高座山の頂上から樹林帯を抜けると、目の前には富士山と、これから下る尾根道がはっきりと見えました。
これは壮観です


そして、ここから滑り台がスタート!(苦笑)
まずは私たちが「大滑り台」と名づけた急坂。
見るからに滑りそうで、足を踏み出すのが怖いほどです


足下をしっかり確認しながら、丁寧に足を下ろしていきますが、この時はぬかるみがなかったためか、思ったより滑らずに下ることができました。
それでも油断せずに、慎重に・・・。
そして大滑り台が一段落したら、富士山へ向かっていくような尾根道をどんどん進んでいきます。
辺りには一面の白いススキが風に揺れていて、とってもキレイ

朝登るときは光を受けてキラキラと輝いていたススキの穂が、今はふんわりと柔らかな印象に変わっていました。
見る角度や、光の加減でこんなにも雰囲気が変わるんですね

こうしてしばらく進んでいくと、今度は「小滑り台」が登場!(苦笑)
こちらは、私たちの期待を裏切らず?大変なことになっていました

いくら足をフラットに置いても、傾斜がきついので重力が働き、ただ立っているだけでも勝手にツルーっと滑っていくんです

このままだとスキージャンプみたいになってしまいそう(苦笑)
足を置きやすい場所がほとんどなかったので、右へ左へと細かく刻みながら、とにかくゆっくりと慎重に足場を探って下っていきました。
そして・・・なんとか転倒することなく、無事に下りきりましたーっ!!

ついつい脱力しそうなところでしたが、まだ下山したわけではありません

気を抜かず、さらに下っていきました。
そして、最後に富士山の景色目に焼きつけ、振り返って今下りてきた尾根を眺めてから、森の中へと入っていきました。
落ち着いた雰囲気の森の中をスムーズに下っていき、登山コースの入口へ。ここでようやくホッと一息

後は車も通れる歩きやすい道をとことこ歩いて、鳥居地峠へ

こうして無事に駐車スペースのところまで戻ってくることができましたー

駐車スペースには、朝来た時よりも多くの車が止まっていました。やはり人気の山なんだね。
私たちは荷物を片付けて車に積み込むと、秋らしい雲を眺めながら帰路に就いたのでした


今後もし誰かに、「杓子山ってどういうところ?」と聞かれたら、私は一瞬答えに詰まってしまうかもしれません。
なぜなら、伝えたい特徴が多すぎるからです(笑)
富士山の裾野までを広く見渡せるあの眺望はもちろん、今回のコースなら高座山手前に広がるススキの原も実に美しいです

そして、距離やコースタイムでは計れないあの登り応え!!
さらにさらに、高座山手前のあの大滑り台&小滑り台!!(笑)
とにかく熱く語りたくなるような、本当に素敵な山だと思います

ただ、あの滑り台的な急坂に関しては、路面の状況によっては(特に下りが)かなり危ないかもしれません

不動湯方面など他にも色々なコースが考えられるので、今度はぜひまた違ったコースでお邪魔してみたいと思います。
今回も楽しい登山になりました。ありがとうございました

2015.08双六岳2泊3日テント泊登山(4)【3日目:双六小屋~新穂高温泉】
初日に新穂高温泉からわさび平小屋まで、翌日にわさび平小屋から双六小屋まで、順調に登ってきた私たち。
3日目であるこの日は、いよいよ憧れの笠ヶ岳へと向かう予定でしたが・・・天候の悪化が予想されるため、日程を短縮してこの日のうちに新穂高温泉まで下山することにしました

今日も真っ暗なうちに起床し、もはや恒例となりつつあるサタケ マジックパスタと温かい飲み物の朝食で、頭と身体を目覚めさせました。

幸い、まだ雨などは降っておらず、視界も良好。
私たちはテントを片付けて身支度を整えると、最後にテント場の目の前にある池の畔から景色を眺めました。
今日も、そこにはやっぱり美しい世界が広がっています。

うん、予定よりちょっと短くなっちゃったけど、今回の登山も満喫できたって自信を持って言えるね

最後まで安全に、そしてできるだけ下山まで雨に降られないよう祈りながら、ちゃんとそれぞれの帰るべき場所へ笑顔で帰ろうね。
さぁ、出発ーっ

私たちは鏡平方面へ向けて歩き始めました。

昨日歩いたばかりの道を引き返す形になるので、この先の道がどのようになっているのかがイメージしやすかったです。
それでも、歩く向きが逆になると、目にパッと飛び込んでくる景色はずいぶんと違っているので、気分は新鮮なままです

槍ヶ岳方面の景色が大きく開けると、こんな景色が目の前に広がりました。

まるでモノクロの世界の中にいるかのような、とても幻想的な光景です

それでも、槍の穂先に巻きついて、稜線をなぞるようにたなびいている雲の様子には少し不気味な感じも覚えました

それから、崩れやすい砂地の細道を慎重に進んでいきます。

視界に入ってくる槍穂高の山並みは刻一刻とその雰囲気を変えていき、私は何度も何度も立ち止まってはその景色に見入ってしまいました。
これは先ほどの写真から30分ほど歩いたところの写真ですが、雲は流れ、空は少し明るくなったような気さえします。
この写真の右下には、鏡平小屋も見えていますよー!ロケーションの素晴らしさが伝わるでしょうか?

もしかしたら、天気予報が良い方に外れてくれるんじゃないか・・・?そんな思いが一瞬脳裏をよぎります。
このままどこまでも、どこまでも、ずっとずっと歩いて行きたくなるような稜線が目の前に続いていきます。

それでも、分岐点はやってきてしまいました。
弓折乗越です


このまま進めば笠ヶ岳、ここから下りれば、鏡平小屋経由で新穂高温泉まで下山することになります。
昨日はガスで真っ白だったこの場所も、今ははっきりと槍ヶ岳の姿を望むことができています。
もちろん、下山まで天気が良いに越したことはないのですが、この時ばかりはこのお天気が、ほんのちょっとだけ私の心を複雑にさせました(苦笑)
うん・・・でも。
笠ヶ岳への思いは強く残りますが、やっぱり、やっぱり私は下山する方向へと足を進めました。
今はきっと、笠ヶ岳へお邪魔するタイミングではないんだ。
山は逃げないから、また何度でも訪れればいいんだよね

こうして私たちは、昨日暑さとキツさであえぎあえぎ登ってきた道を一気に下っていきました。
そして無事に鏡平小屋に到着!

私たちはここで荷物を下ろし、少し休憩を取りました。
お天気が気になるので、あんまり長居はできませんが・・・水分と栄養補給はしっかりとね

それから、小屋のすぐ先にある美しい池で、昨日と同じく逆さ槍?を眺めました。
この眺めは本当に美しいです


さぁ、どんどん下っていくよー!
岩がちな下りベースの道を、足下に気をつけながら進んでいく私たち。

そしてシシウドヶ原のベンチのところで、またちょっとだけ休憩!(苦笑)

少しの間、山の景色をじっくり眺めて、山の空気を目いっぱい吸い込んで・・・よし、それじゃー再出発!
先ほどまでいったん明るくなっていた空も、黒っぽい雲がどんよりと垂れ込めてくるようになりました

いつ雨が落ちてきてもおかしくありません。なんとか、雨が降る前に林道まで下りたいなぁー


そして、無事に秩父沢を通過!増水してなくて良かったぁー。

・・・と、秩父沢を越えた少し先辺りから、ポツ、ポツ・・・とわずかな雨を感じるようになってきたんです

わぁ、ついに降ってきた!
この先は林の中を通るところも多かったので、木々が大きな傘になってくれたのは助かりました

足下には気をつけながら、できるだけ進めるうちに先へ進んでしまい、そろそろ林を抜けるというところでレインウェアとレインカバーを装備しました。
そして開けたところに出ると、足下の岩が少しずつ濡れ始めていました

滑らないように気をつけて、焦らず、でもペースアップして進みます


雨は徐々に強さを増していきましたが、いよいよ本降り!というタイミングで私たちは何とか林道まで下りてくることができました!
良かったぁー、無事に下りてこれたね


ここまで来れば、後は砂利道~舗装道路をひたすら歩くまでです!
私たちはしっとりと濡れる森の中を進んでいきました。

そして、初日の宿泊地だったわさび平小屋に到着!
軒先で雨宿りをさせていただきながら、売店で買った飲み物をいただきました


それから、私たちはさらに新穂高温泉へと向かいます。
雨に濡れて、より一層雰囲気の増した森の景色を、楽しみながら歩いていきました。

そしてゲートを越え、舗装道路をてくてく歩いて、新穂高センターに無事到着ー!!

ここまで下りてくると、雨もいつのまにか上がっていました(笑)

1人に車を取りに行ってもらっている間に、残りのメンバーでレインウェア&カバーの水を払い、荷物を片付けました。
そして車に荷物を全部積み込んだら、新穂高センターのすぐ裏手にある温泉に飛び込みました!!(笑)
そして温泉ですっきりした後は、車でお食事処まで移動して、飛騨牛や奥飛騨軍鶏の料理に舌鼓を打ったのでした


今回は予定よりも日程を短縮し、本来の目的だった笠ヶ岳へお邪魔する前に下山したこともあって、もしかしたら消費カロリーよりも摂取カロリーの方が多い登山になったかもしれません(苦笑)
だけど・・・こういう登山も、本当に楽しいものですよね

槍ヶ岳や鷲羽岳、北アルプスの雄大な眺めを思う存分楽しんで、美しい森や可憐な高山植物の花に目を細めて、山の空気をいっぱいに吸い込んで、山の中でぐっすり眠って・・・。そういう山で過ごす時間の大切さを改めて感じることのできた2泊3日でした

笠ヶ岳さんはまだまだ私の憧れの存在であり続けますが、そういう存在を大事にしていきたいと思います

これからも長く登山を続けていくために。何度でもあの場所を訪れるために!
今回も本当にありがとうございました

【終わり】