2008.11岩殿山登山(1)

今回は「電車で行ける、お気軽登山」を合言葉に、JR大月駅から徒歩でアクセス可能な岩殿山を目指しました。
しかし、この日はたまたま中央線が各駅停車しか運行しない日でして・・・


ホームからは、その名にふさわしく荒々しい岩肌をさらしたこの山の姿を望むことができます。
えっ、大したことなさそうって思った?
登山道に入ると、かなりの迫力なんですよ~

ホラ、どどーん。

登山口から頂上までは、家族連れも気軽に登れそうな歩きやすい道でした。

岩殿山ふれあいの館を経由しつつ、1時間ぐらいであっさり頂上に到着~。
眼下には建物や車たち、そしてそれらの間からモコモコ生えている山々が、まるでジオラマのように広がっていました。

山と町が共存している・・・それは以前中国の桂林を訪れた時にも感じた雰囲気でした。
こんな風景が私は大好きなんだなぁ。
さて、頂上も極めたことだし、今回の登山はこれにて終了!
・・・と思ったら大間違いですよ~(笑)
実は、頂上から少し下ったところにある分岐道へ入ってからが、この山の醍醐味なんです

分岐点の看板にある、兜岩を目指していよいよ本番スタート!

たまたまなんだけど、この辺りは紅葉が見頃を迎えていたみたい。
赤や黄色に染まる登山道を、足取り軽く進んでいきました。

そしていよいよ、鎖場も現れました~!!
これは上から山友さんに撮ってもらった写真。相当すごい崖をよじ登っているように見えるけど、実際は鎖や鉄パイプも完備されているし、手がかり足がかりの多い岩なので恐怖感はありません。
むしろ、かなり面白いっ


岩場をひと登りすると、今度は再び紅葉に囲まれた美しい山道へ。

この山・・・もしかして想像以上に楽しい山かもしれないっ

【次回へ続く】
2008.11岩殿山登山(2)
やがて、私たちの行く手に大きな岩壁が現れました。
この巨大な1枚岩にあるちょっとした段差を足がかりに、壁を伝って先へ進む・・・これが正規の登山ルートなのだっ

「楽しい~」とか言いながら、腰が引けてる山友さん(笑)

そして息つく間もなく、鎖場を登っていきます。

でも、見て分かるように足がかりの良い材質の岩なので、怖くはなかったです

この辺りからは展望もだいぶ開けてきました。
山から突き出した岩の先端に這い出して、しばし休憩。

(※予想外にお気軽とは言えない登山になったので、Gパン以外の着用をおススメします

足元には、赤や黄色に美しく色づいた密度の濃い森が広がっています。
こうして見るとまるで宙に浮いているみたいで、標高の割にかなりの高度感があるんですよ~。

そして「楽しい!」「キレイ!」を連発しながら、写真をばしばし撮って進んでいく私たち。
次のスポットである「稚児落とし」がそろそろ見えてきてもいい頃なんだけど・・・
私は歴史に疎いので良く知らないんだけど、この岩殿山は、それ自体が1つのお城だったみたいなの。
だけど、そのお城が攻められ、逃げる途中で子どもが泣いちゃって見つかったらいけないからと、泣く泣く投げ落とした絶壁というのが「稚児落とし」だそうで・・・。
「あれー?もしかしてもう過ぎちゃったのかもよ?」
心配になった私たちは一旦来た道を引き返し、
「きっとここだよ!」
と何の変哲もないヤブを指差し稚児落としだと決め付けてしまいました(苦笑)
それから下山しようと先へ進んでいくと・・・・
「こっ、これは・・・・・・・・・!!!!」
看板がなくてもはっきりそれと分かるほど、想像を絶する深さの巨大な岩の絶壁が目の前に現れたのです。
岩殿山・・・こんなにものすごいものをまだ隠し持っていたとは・・・
稚児落としは私のカメラ(基本装備しか持ってきてなかった)では収まりきらないスケールだったので、ごく一部をどうぞ(笑)


ここはさすがに高所恐怖症の山友さん、無口かつ早足で先へ行ってしまいました

そして私たちは無事下山を果たし、帰りがけに「猿橋」という名所に立ち寄ってから、

締めくくりに山梨名物のほうとうを堪能したのでした


それにしても、今回は「駅から歩けるお気軽登山」のつもりだったので、ここまでの登り応えと景色の素晴らしさを味わえるとは思ってなかったなぁ・・・。
岩殿山は、何度でも通いたくなる本当に面白い山だと思いました

【終わり】
◆今回のルート
大月駅(10:25)→岩殿城跡入口(10:40)→岩殿山ふれあいの館(10:50)→岩殿山頂(11:30)→兜岩への分岐(12:10)→兜岩(12:55)→稚児落とし(14:25)→大月駅(16:00過ぎ)
◆周辺の天気予報
登山口周辺のYahoo!天気情報
◆水場とトイレ
岩殿山ふれあいの館にトイレあり。
飲み物もこの施設で調達できたかと。
2010.03岩殿山登山(簡易レポート)

※今回の登山ルートは、前回岩殿山登山時とほぼ同じです。
3月のお休みに、登山関係でお世話になっている会社の方々と4人で岩殿山登山へ行ってきました!
担当さん1人以外は皆さん初対面だったので、まずは大月駅前でご挨拶。
同年代位(20~30代位)の人たちとのグループで登るのは富士登山以来のことなので、どんな登山になるのかな?と新鮮な気持ちで歩き始めました

電車で大月駅を通過する時も、高速道路を走っている時も、いつも目を引くあの「大きなおでこ」みたいな山容。
その山こそ、私たちがこれから登る岩殿山です

それにしても・・・あの姿が民家の裏にどーんとある光景はいつ見ても圧巻だなぁ。

住宅街を抜けて橋を渡ると、いよいよ「岩殿山」と書かれた道標が見えてきます。
私たちは矢印の示す通りにこのフェンスをよじ登って岩殿山の山頂へ・・・

そんなわけない。(笑)
実際はこの少し先に、立派な登山口があるんですよー!
ここから岩殿山ふれあいの館を経て山頂へ至るまで、かなり急な階段が延々と続きます。
それまでワイワイお喋りしたり、写真をばしばし撮ったりながら歩いてきた一行は、急に静かになりました(笑)
息を弾ませて階段を登りながら、ふと向こうの景色に目をやると・・・
「あ――――っ!!


前回登った時には見ることのできなかった富士山の姿が、くっきりと見えていたんです!!
「すごーい!」「富士山きれーい!」
再び賑やかさを取り戻した一行は、岩殿山ふれあいの館でトイレ休憩&館の前にある「丸山」という山の頂で景色を楽しんだ後、順調に山頂までたどり着くことができました

山頂から見下ろす大月の町は、まるでジオラマのよう。
私はここから見るこの景色が本当に大好きなんです

しかも今回は、富士山までキレイに見えてるよ・・・ホラ。

どうやら最近、この岩殿山を観光スポットとして盛り上げていこうという動きがあるようです。
というのも、この山の標高が、あのスカイツリーと同じ634(ムサシ)mなのだそうで・・・(笑)一足早く、あのタワーのてっぺんと同様の高度感を味わうことができるんですね~。
見晴らしもいいし、休憩できるあずま屋なんかもあるので、駅から山頂までを単純往復するだけでも楽しめそうです


ですが、私たちはここからもっと登りごたえのある面白いルートを辿ります!

山頂から少し下ったところにある分岐を折れて、兜岩方面へ。
ここからの道の面白さは前回のレポートで既にアップしているのでここでは多くは語りませんが、兜岩も鎖場たちも、記憶にあるものより大きく長く感じました。なんでだろう?
でもやっぱりこの道は楽しかった!!

それから、前回も少し気になったのですが、結構道が荒れ気味なんですよね・・・。今回はかなり乾燥した土がボロボロと崩れていて、特に下りの時には滑りやすかったです

最近のものと思われる倒木も・・・。指導標が倒されてるーっ


それでも、岩や木々の合間に現れる開けた場所では、こんなに素晴らしい眺望が楽しめます。

お天気も良くて、本当に気分がいいの

そして・・・稚児落としに到着!

今回のメンバーの中には、高所恐怖症の人はいなかったみたい。(高所恐怖の人だとここは結構厳しいんですよね・・・)
皆で腰を下ろして、この絶景を眺めながらのお茶タイムにしました

お茶を飲みながら眺めていた岩壁の方へ進んで、今まで自分たちのいた場所を振り返る。

わぁー、私たち、あんなすごいところに普通に座ってたんだね・・・(苦笑)
岩殿山のハイライトはこれにて終了。ここからは、滑りやすい下り坂を慎重に下っていきます。
ここにも倒木が・・・


これはタテハチョウの仲間かなぁ?この種類の子はカメラにポーズを取ってくれるから写真が撮りやすいよね


こうして私たちは気持ちの良い山歩きを終え、大月駅へと下っていきます。

舗装道路に出てから大月駅までの道のりは、前回よりもずっと短く感じました。皆さんとワイワイお喋りしながら歩いていたからかもしれませんね

最後は駅前でほうとうとビールで乾杯して、帰路に就いた私たちなのでした

(駅前のお店のほうとうは、本格的で量も多くて美味しかったです♪)
今回は、いつもと違った雰囲気で山歩きをすることができました。
私が山を歩く一番の目的は「山自体とじっくり向き合う」ってことだから、私としては単独や気心の知れたごく少人数で山に入るのが自分の目的に一番適っていることは変わらないんだけど、こんな風にたまには「みんなで"山登り"という行為を楽しむこと」を目的にした山歩きっていうのもアリだなぁって思いました。
同じ山でも、行く時期や行く相手によっても全然違った登山を楽しめるもんね

そして何より、皆さんに山登りを楽しんでもらえたっていうことが、私は嬉しかったです。
実はこの頃、時々登山に同行してもらっていた友達の1人に、「ごめん、やっぱり山はキツイ」って今後の山行を拒否されたばっかりで・・・


人には色んな感じ方があるから、私の感動するモノが相手の感動するモノとは限らないんだってこと。
誰かと同じ感動や楽しみを共有できることは決して当たり前のことなんじゃなくて、本当にありがたいことなんだなぁってこと。
色んなこと、勉強になった山行でした!

【終わり】