2011.05三毳山(みかもやま)登山(1)


3月11日の大地震以来、休日になるとあれだけうずうずしていた足が、ぱったり山へと向かなくなっていました。
色んな感情が渦巻いて、色んなことを考えて、自分にできることを少しずつ実行して・・・そしてGW頃から「また山へ登ろう」と思えるようになりました。
あれから1年近くが経過しようとしている現在でも震災の影響が色濃く残る部分もあり、復興への道のりは決して易しいものではないと感じます。
この震災のことを過去の出来事で終わらせず、「わたし」として、yamajoshiとしてできることをこれからも続けていきたいと考えています。
当ブログでは今後もこれまでと変わらないスタイルで、私が山で出会ったり、感じたりした物事を写真と共に綴っていきたいと思います。
ちょっとした暇つぶしや気晴らしに、登山計画の下調べに、ほんの少しでもお役に立てれば幸いです。
私がお邪魔してみたいなぁと考えている山は全国にいくつもあるのですが、その内のひとつに三毳山があります。
登山を始めてすぐに購入した本「関東日帰りの山ベスト100」の中にこの山が紹介されていて、そこに掲載されていた池と桜と新緑の三毳山の写真がすごく素敵で印象に残ったからです。
そして今回、その写真が撮られたであろう時期からは遅くなってしまいましたが、三毳山へお邪魔する機会が訪れました!

しかし、車で登山口へ向かっている途中に予想外の大渋滞にはまってしまったのです

三毳山自体はコースタイムが2時間程度と大変軽いハイキングコースなのですが、私たちはその3倍くらいの時間を車の中で費やすことになりました


こうしてなんとか登山口となる駐車場にたどり着いたのはお昼過ぎ。登る前からどっと疲れが・・・

それでも、のんびりしていたら登山自体危うくなってしまうので、私たちは手早く準備を済ませました。
三毳山一帯は「みかも山公園」という大きな公園になっていて、駐車場も複数あるほか広場や遊歩道なども整備されています。
私たちが利用した南口の駐車場も、トイレや売店がありとてもキレイでした


これだけ整備された公園なら、あんまり登山気分は味わえないかもしれないなぁ。
そんなことを考えながら案内地図を確認した私は、まずみかも神社を目指して歩き始めました。
舗装路を少し進んで、それから山道へ入っていくと・・・
「うわぁ・・・


明るい緑の世界の中に、登山道がすっと伸びています。
ここを歩くのか。キレイだなぁ・・・。私はなんだか胸がドキドキしてきました

登山道はしっかりと整備されていて、随所にこうした距離付きの指導標が立てられています。
「三毳山」という名前の山があるわけではないので、私たちは中岳を経て最高峰の青竜ヶ岳を往復するコースをたどります。
ただ、出発時間が遅かったので、場合によっては途中で引き返すかも


園内には三毳七石と呼ばれる名石があるようで、早速「日本武尊の足跡石」なる看板を見つけました!
しかし・・・足跡なのか良くわからず!(苦笑)

それからさらに、整備された道を進んでいきます。
大変歩きやすいです!


そして階段を上って舗装道路にいったん出ると、三毳神社の鳥居にぶつかりました。

私たちは鳥居をくぐると、長い階段を上っていきます。
これが結構急勾配で、かなり息が上がりましたー

そして階段を上り切ると、とても雰囲気の良い奥社が静かに佇んでいました。
写真だと見づらいかもしれませんが、両脇のツツジの木には花がいくつか咲いていました!



うーん、それにしても急な階段だったなぁ・・・と振り返ってみると、この景色。

木々の枝葉が伸びていて大きく開けているわけではありませんが、渋滞のドライブと急階段の上りで疲れた身体がすっと楽になるような気がしました。
うん。登ってきて、良かったなぁ

神社を後にした私たちは、次なる目標、中岳を目指して歩き始めました。
急な階段などは無くなり、とっても歩きやすくなりました!

そしてこちら、三毳七石のひとつ、蝋燭岩!
確かに、これは蝋燭の炎に見えなくもないような・・・?

(この七石シリーズ、まだ続きます・笑)
そこからさらに、快適なハイキングコースを進んでいく私たち。
そこは辺り一面、柔らかな新緑に包まれた道でした。

あぁ・・・なんて美しいんだろう。
あの地震の翌日は、スノーシュートレッキングにいく予定でした。
その前に歩いた武川岳~二子山では、雪や凍結の道に苦戦させられたんだっけ。
いつの間にか、こんなに季節が変わってしまったんだなぁ・・・。
私はなんだか、三毳山が優しい緑の手でふんわりと自分を包んでくれているような気がしました。
ここは標高200mちょっとの小さな小さな山です。人によっては登山なんて言えないのかもしれません。
だけど・・・泣けるぐらい、キレイでした。
「おっ、景色が見えたよ!

先行していた同行者さんが立ち止まって声を上げます。
「おおー!



そこはハング・パラグライダー場として整備されているようで、開けた草の斜面になっていました。
少し霞んではいますが、眼下に田んぼと家々の景色が大きく広がっています!

吹き流しも鯉のぼりみたいに風に泳いでいて、とっても楽しそうです。
「楽しいねぇー、この山!


そこからわずかで、私たちは中岳に到着しました!

手書きの山頂標識です。

ここから最高峰の青竜ヶ岳までは1.4kmほど。時間的にまだ大丈夫そうだったので、往復してくることにします。
こうして歩き始めると、やっぱり素敵な道が続いていて・・・見て、ツツジの花道になってるんだよ


段差もしっかりと階段状に整備されているし、とても快適で気持ち良く歩くことができました。
やがて、私たちは舗装道路に出てきましたー。
ここは山頂広場のようです。

あずま屋の脇に大きな案内地図が立てられていたので、私たちは現在地と目的地を確認しました。
目指す青竜ヶ岳まではあと1.3kmほど。楽しみながら向かいます!
【次回へ続く】
2011.05三毳山(みかもやま)登山(2)
南口駐車場から中岳を経て山頂広場までやってきた私たち。
その先に進むと、三毳七石がまたまた登場しました!
今度は犬石

一つ目の犬石は、北から見ると犬が伏した形に見えるのだそう。
イマイチよく分からなかったので、この辺りから見えた景色をどうぞ(笑)

すっきり晴れた空というわけにはいきませんでしたが、ジオラマのような街並みが広がっていてとても爽快

それからまた緑の小道を進んでいくと・・・2つ目の犬石登場!

こちらは犬の形の石というわけではなく、三毳の関の役人(威奴:いぬ)がこの石の上で見張りをしていたことが由来となっているようです。
でもなんとなく犬に見えるような(笑)
そこから少し進んだ森の中に、ベンチの置かれた広場が現れました。
ここがみかもの関跡(伝承)のようです


木々に囲まれた静かな広場はとても雰囲気が良くて、なんだかほっとしますね

それでもあんまりのんびりしていられない私たちは、さらに先へと進んでいきます。
すると、視界いっぱいに柔らかな緑が広がりました。
「わぁ・・・すごい


生命力あふれる若葉たちが、目に優しく入ってきます。
それは心から、本当に心から癒される光景でした。
いつまでもずっと、この道を歩いていたいなぁ・・・。

ところが、しばらくすると足元がややごつごつしてきて、坂も急になってきましたー!


息を弾ませながら登っていく私たちを励ますかのように、ツツジの花がちらほらと見えています。
よーし、もう少しだね。
そして・・・
青竜ヶ岳山頂に着きましたー!



それほど広くはない山頂は、葉が生い茂っていて見晴らしはあまり望めませんでした。
それでも何組かの登山者やトレラングループがやってきたので、皆さんと少しお話しながら過ごしました。
「この先にカタクリが沢山咲いているところがあるんですよ。行ってみたらいいですよ

地元の方からありがたーい情報を頂きました

ですが・・・この時既に14時を回っていました


こうして私たちは再び緑の世界へと飛び込みました。

来た道を戻りながら、私はこんなことを考えていました。
やっぱりこの道は本当に素敵だなぁ。もう帰っちゃうなんて、もったいないなぁ。
帰りの渋滞も気になるけど・・・もうちょっと楽しみたいなぁ。
その思いは同行者さんも同じだったのかもしれません。
みかもの関辺りまで戻った時、
「せっかくだし、ちょっと寄り道して行こうか?」
どちらからともなくそんな話が出て、私たちは「かたくりの園・野草の園」方面を経由して南口へ戻ることに決めたのでした!

さ、ちょっと寄り道寄り道~♪

私たちはよく整備された気持ちの良い遊歩道を進んでいきました。

この辺りのカタクリはもう終わりだったのか、その姿を見ることはできませんでしたが、他にも色んな花があちこちに咲いていましたよー

それからこのプレートもいくつか目にしました。

この場所の緯度・経度が書いてあって、緊急時に自分の居場所が伝えられるようになっているみたいですね。これは便利。
こうして私たちはあちこちキョロキョロしながら歩いていきました。
これはシャクナゲかな?白やピンクの花が沢山咲いていて、とってもキレイでした



うん、すごく楽しいなぁ

こんなに素敵な山がうちのすぐ近くにあったら、毎日でも通っちゃうのに。

そして最後に出会ったのがこちら。

これはニリンソウかな?カタクリの代わりにとっても美しい群落を見ることができましたー!
キレイな花たちを目いっぱい堪能して、ようやく本線へと復帰した私たち。
(戻る時は結構急な坂だったりして息が上がりました

そこから少し歩けば・・・はい、ゴールです!


今回は登山前に大渋滞に捕まるなんてアクシデントもありましたが、登山自体は行程も短く、楽しいハイキングをすることができました。
色んなことがあって、しばらく山から離れていましたが、こうして足を踏み入れてみてしみじみ感じました。
山ってなんて美しいんだろう。自然はなんて偉大なんだろう。
やっぱり山登りは楽しいなぁ

今回、私を歩かせてくれた三毳山に、心から感謝したいと思います。
ありがとう。本当にありがとう。
そして、長い長い運転を頑張ってくれた友達にも、ありがとうー!!

(結局帰りも渋滞に捕まったのでした・・・

※自分用メモは後日更新予定です。