2011.11鳥ノ胸山登山

■参考マップ
山と高原地図 28 丹沢
今回は、バイクでのツーリングを兼ねた登山に出かけることにしましたー

バイクでの移動は少なからず体力を消耗するので、出来るだけ近場で、行程の短い山が良さそう。
どの山に行こうかなーといくつかの地図を広げていたところ、なんとも風変わりな山の名前に目が留まりました。
「鳥ノ胸山・・・?」
山と高原地図によれば、この山の名前は「とんのむね」と読むようです。(ホームページや登山中の標識には、「とりのむね」や「とんのむれ」と書かれているところもありました)
場所は「道の駅どうし」の裏手、行程は片道2時間かからないとあって今回の条件にもぴったり!

こうして、「一体どんな山なんだろう?」と興味津々で鳥ノ胸山へとバイクを走らせたのでしたー。
道の駅どうしに着くと、裏手にはこんもりとした山々の姿が見えていました。
「あの辺りが鳥の胸っぽいのかな?」なんて言いながら、私たちは橋を渡って登山口へと向かいました。

橋を渡った先にゲートがあって、そこに貼ってあった地図がものすごく分かりやすかったので1枚(笑)

ここからしばらくは、キャンプ場の中の遊歩道を進んでいきます。
すると、ものすごーくキレイに紅葉している場所があったの!!



うわー!すっごーい!!

地面にも赤や黄色の葉っぱが沢山落ちていて、まるで秋色の星空みたいです


こうしてはしゃぎながら歩いていき、道志村グリーンロッジの建物を過ぎると、鳥ノ胸山登山口にたどり着きましたー。
そして背の高い植林に囲まれた静かな山道を登り始めると、そこには驚きの光景が広がっていたんです。
それはまさしく、「鳥ノ胸山」ならではの光景と言うべきなのでしょうか・・・。
巣箱、みっしり!!(笑)

地元の子どもたちの活動の一環で取り付けたのかなぁ?かなり低い位置に無数の巣箱が並んでいる様子は、さながら団地のようです。
さすがに小鳥たちもなかなか入居しづらいようで、空き家ばかりでしたが・・・とっても不思議で面白い光景でした!

それから私たちは、山頂目指して登っていきます。
まだ巣箱団地が続いてますよー(笑)

しかし・・・笑いながら気楽に登れたのは最初のうちだけでした。
登っていくほどに、傾斜がどんどんきつくなっていったんです。
ここは山頂までの距離が短いものの、かなり急激に高度を稼いでいくコースのようですねー


また、ここは知名度のあまり高くない山のためか、辺りに人の気配は全くありませんでした。
道ははっきりしていますが、多くの人が歩いて踏み固めたような感じではありません。
そんな時、数十メートル前方の登山道上を、何者かが駆けていきました!
犬のような姿とふさふさの尻尾に見覚えがあります。
「あっ!!キツネだぁ!!


残念ながら写真には撮れませんでしたが、確かにそれはキツネでした。
山でリスや鹿に出会ったことはあったけど、キツネは初めてかもー!!
静かな山ならではの出会いに、テンションが上がりました


これまで熊鈴を大きく鳴らしながら登っていたのですが、生き物たち(熊以外の・・・

その分、辺りの生き物の気配に神経をかなり集中させながら登りました。
いやー、それにしても・・・きついですっ


私はゆっくりペースを維持しながら、小刻みにジグザグを切って登っていきました。

こうして何とか急坂を登り切ると、だいぶ落ち着いた雰囲気の道に変わりましたー。

よーし、山頂まではあとちょっと!とスピードアップしたところで、すぐ先の登山道からガサガサッと大きな物音がしたんです。
「わわわっ、何っ!?


びっくりして立ち止まると、藪へ消えていったのは大きなキジのメス!
やっぱり写真は間に合いませんでしたが、嬉しい出会いに急坂の疲れも吹き飛んだのでした

それから進むこと数分で、鳥ノ胸山の山頂に到着しましたー!



ここは西側が開けていて、目の前に富士山を望むことができます

いやー、絶景ではありませんかー



私たちは早速、後で誰かが来ても邪魔にならないような場所に腰を下ろしてごはんを食べることにしましたー。
今回は自宅から持ってきたおでん


そして実現した、富士山とコンニャクのコラボレーション(笑)
見晴らしの良い場所で食べるご飯は、美味しさも倍増ですよねー。

こうしてのんびりと山頂で過ごしていた私たち。
すると、数人のグループ登山者さんが下から登ってこられましたー。
今回の登山中、人間に出会うのはこれが初めて(笑)結局下山まで、こちらのグループ以外の方と出会うことはありませんでした。
皆さんと軽く挨拶を交わしてから、私たちは荷物をまとめて下山を開始しました。
来た道を戻るのではなく、少し遠回りして南峰~雑木ノ頭~道志の森キャンプ場を経由して下山することにします

こうしてまずは南峰に向かって下り始めたのですが、これがかなりの急坂でした

すらっと高く伸びた植林が生い茂る道に、目が回りそうです(苦笑)

その先が南峰なのですが、先ほどの頂上のように展望の良い広場があったり標柱が立っていたりすることはないようで、何となく通過してしまいました

そこからさらに進むと、少し開けた場所に出て、このような道標が立っていました。ここが雑木ノ頭のようです。

ここからはキャンプ場に向けて下っていきます。
こちらのルートでは、ボーイスカウトの子どもたちが手作りの案内看板を設置してくれていました

カラフルでとっても素敵でしょ?こっちから登ってたら、きっとものすごくパワーをもらえただろうなぁ


しかし・・・ここからの下りも、短い時間ではありましたがかなり急なところが多かったです


こうしてなんとかキャンプ場まで下りてくると、ようやく道がなだらかになりましたー。ホッ


ここから道の駅まで、お散歩気分でトコトコと30分ほど歩いて戻ります。
登山口のところにもありましたが、こちらにも素晴らしい紅葉の木がありましたよー!


木の真下に立って見上げると、視界に入る空がみーんな秋色でした。

こうして最後まで沢山の出会いに溢れていた鳥ノ胸山登山は、無事終了!私たちは道の駅で買い物を楽しんで、帰路に就いたのでした。

今回はツーリングを兼ねて、軽めのハイキングのつもりで鳥ノ胸山にお邪魔しました。
歩行時間が短く標高差もあまりないはずでしたが、実際に登ってみてびっくり!登りごたえ十分でした

また、キツネやキジ、そして富士山の眺望のほか、沢山の巣箱や子どもたちの手作り標識など、面白いものにも出会うことが出来ました。
これからも、私なりの「隠れた名山」を見つけていけたらいいなと思います。
鳥ノ胸山は面白くて素敵な山でした!今回もありがとうございました

【終わり】