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2010.06磐梯山ひとり登山(3)

磐梯山ひとり登山、(1)(2)の続きです。

磐梯山山頂手前、猪苗代口ルートと八方台ルートの出会う広場には、弘法清水小屋と岡部小屋という2つの山小屋が並んでいました。
これまでの道ではほとんど人に会うことのなかった私は、この場所の人の多さに驚かされます。

私は立ったまま一休みしながら、地図を広げました。ここから山頂まではあと30分もかからないみたい。よし、もうひと頑張り!
こうして岡部小屋の先から、山頂へ向かう道へと進みました・・・

・・・が!
岡部小屋の先にある、この道標・・・この角度からみると裏向きになっているものがありますよね。
山頂へ向かう分岐
実はこれが、山頂の方角を示しているんです。

ところがなんと私、ここを通る時に向かいにあった鐘?に気を取られ、人の流れに乗ってそのまま直進してしまったんです

そして前後したグループと時々会話をしたり、すれ違う人たちと挨拶をしながらしばらく歩いていたのですが、なんだか様子がおかしいことにふと気づきました。
「あれっ・・・山頂まであとひと登りのはずなのに、この道なんだかずっと下ってるよね!?

振り返り気味に顔を上げると、向こうに見える磐梯山山頂。私の進路は明らかに山頂から遠ざかっています。
そう、私は山頂を目前にして、なぜか八方台ルートを下っていたのでした

「わ!山頂に行こうと思ってたのに道を間違えました今から戻ります!」
一緒に歩いていたグループの方々にそう伝えて向き直ると、
「あら~!そうだったの!?ごめんなさいね、私たちが分岐のところからあれこれ話しかけちゃったからいけなかったわね~・・・」
と謝られてしまいました。。

でもこれは完全に私のミス。弘法清水小屋の前で一旦地図は広げたけど、ただ眺めていただけ。読んでない。
分岐で方角を確認していなかったし、道標の表示もきちんと確かめていなかった。
最初に下り始めた時点ですぐに気づくべきところをそのまましばらく進んでしまった。
自分がいかに甘かったかを思い、冷や汗をかきながら小屋のある広場まで早足で登っていきました。
人が多く整備された登山道だったから大事には至らなかったけど・・・単独行なら尚更、気を引き締めていかないといけないよね。これは本当に今後の教訓になりました。

こうしてなんとか問題の分岐へと戻った私は、山頂へ向けた登山をやり直します
しかし、ここからひと登りと思っていた山頂までの0.5kmの道のりは、想像以上にハードなものでした。
そこに待っていたのは、大岩の転がる歩き辛い急坂だったんです。
山頂への険しい急坂!

予定外の体力のロスもあったせいか、一気に足が重くなり、ゼーゼーと息が上がります。
それでも私はゆっくりゆっくり、止まることなく登っていきました。

目の前には迫力のある岩肌、背後には大きく広がる景色。先ほど汲んできた美味しい湧き水にも元気をもらって、じりじりと山頂への距離を詰めていきます。
迫力ある光景です!

こうしてしばらく登り続けると、大きな岩がごろごろと転がる歩きにくい道の先に、沢山の人たちが賑やかに休んでいる場所が見えてきました。
あったぁ・・・!ようやく、磐梯山山頂ですっ!
磐梯山頂

わぁ――――っ、これはすごい景色!
少し雲が湧いてきてしまいましたが、眼下の世界は実に素晴らしいものでした。
山頂からの景色

山頂標識の前方は大きな岩が積み重なった小高い丘のようになっているのですが、その岩場のてっぺんまで登るとこれまで以上に雄大な眺望がぐるりと広がりました。
山頂の岩場の上から
すごい、すごい!私は地球を見下ろしているんだね
うーん、爽快な気分!

私は休むのにちょうど良い場所を見つけて腰を下ろすと、細長いテーブルのようになった岩にガスを置き、美味しい湧き水でお湯を沸かしました。
今日は行動食のつもりでスティックパンを何本もザックに入れてあるので、それを浸して食べられるよう、コーンポタージュスープを作ります!
展望洋食店ランチ営業中☆
こうして私は即席の展望青空レストランで洋食ランチを楽しんだのでした

軽食を終えてからもしばらく辺りの景色を眺めていたのですが、時間と共に少しずつ雲も増えてきたし、帰りの高速バスのこともあるのでそろそろ下山を始めることにします。

岩がちな山頂を後にして、分岐までの急坂ではすれ違う登山客に「頑張ってください!」なんて声をかけつつ慎重に下りました。
そして小屋の並ぶ広場を過ぎて水場まで下りてくると、「お土産」と称して再びプラティパスいっぱいに美味しい湧き水を汲み直します(笑)
今度は少しゆっくりとお花畑の花たちを眺めて、前方に素晴らしい景色を見ながら下っていきました。

それから再び、雪原を渡ります。青空が本当に気持ちいい!
雪原を歩く
ここは雪の上を歩くとはいえ、平坦な場所なので滑落のような危険はなさそうです。
初夏の陽気の中で雪の感触を確かめながら歩くのはとても新鮮なことでした

そこから急坂を下り、水芭蕉の咲く沼ノ平を快適に歩いていきます。
快適な花道
この時間になると、このルートにも人の姿が少なからず見られるようになりました。挨拶したり、少し立ち話をしたりしながら、行きに感じた孤独とは、全く違った気持ちで同じ道を歩きます。

そして赤埴山への分岐を見送った辺りで、自分の足からタイムの要請がかかりました。
さすがにハードな行程だったので、かなり疲れがたまっていたようです。
私は小広くなった場所の片隅に腰を下ろし、靴を脱いで少しの間休むことにしました。
見上げれば、そこには美しい緑に燃える磐梯山の姿。さっきまであのてっぺんにいたんだなぁ・・・。
磐梯山山頂付近の景色

すると、そこに単独行の年配男性が下りていらっしゃいました。
「こんにちはー。」
「あぁ、こんにちは。・・・おやっ、一人かい!?」
実はこちらの男性、この地域の山関係でかなりお偉い方のようでした。
足元を見ると、やっぱり長靴!雪山の山頂で撮影したという写真も見せて頂いたのですが、そこにもピッケルを携え、長靴で微笑むその男性の姿がありました。すごーい!

しばらくお話をした私たちは、それから一緒に下山することになりました。
その男性は道すがら山菜を採っているそうで、袋一杯の収穫物の中から、「コシアブラ」という山菜を分けて下さったんです。

「いいか。酒と塩、醤油をちょうどいい具合に混ぜて米を炊く。
コシアブラは袴を外して、こういう大きいやつは茎を半分落としてな。小さいやつは茎も使う。
こいつを細かく刻んで炊きたてのご飯に混ぜて食べてみろ。

・・・おまえ、絶対俺に感謝すっから!!

貫禄があって少し怖そうな風貌をしたその男性は、そう言うとニカッと少年みたいな満面の笑みを浮かべました。
「ありがとうございます!家に帰ったら、早速作ってみますね

こうして楽しくお喋りをしながらスキー場まで戻ってきた私は、ここで山菜採りを続けるその男性と別れて、再びひとりで下山を始めました。

まるでスキーのように急斜面をすいすいと下りていく私の見下ろす先には、美しい猪苗代湖の湖面が太陽の光を反射して、キラキラとまぶしく輝いていたのでした。
スキー場を一気に下降!

色々なことがありながらも無事に下山を果たした私は、宿泊した宿でシャワーを借り、駅まで車で送って頂いちゃいました(感謝!)
駅前で高速バスの到着を待ちながら、すっきり晴れ渡った空の向こうに聳える磐梯山の姿を眺めます。
駅前から望む磐梯山

今日の猪苗代の空のように、いつのまにか私の心からもどんよりとした黒い雲はすっかり姿を消していました。
昨日あんなに落ち込んでいたけれど、磐梯山や地元の方々の優しさに触れて元気を取り戻すことができたんです
今回は反省すべき点もありましたが、やっぱりここに来て良かった!
やっぱり山っていいなぁ・・・そんなことをしみじみと感じさせられた今回の山行だったのでした。

磐梯山さん、地元の皆さん、本当にありがとうございました

(おまけ)
その後、下山をご一緒した男性から頂いた「コシアブラ」の炊き込みご飯、作りました!
感想は・・・「おっしゃる通りです。ありがとうございましたっ!」(笑)

【終わり】

※自分用メモは後日掲載予定です。
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Comment

2010.11.11 Thu 20:46  |  雪上

yamajoshi さん、こんばんは♪
雪上を歩く写真は以前に拝見したような気がします。
磐梯山だったんですね。
私もこの夏(6月)に磐梯山に行って、天からのシャワーをいっぱい浴びて岡部小屋で撤退となりました。(^^ゞ
地球を見下ろす山頂はやはり素晴らしいです。
次回は絶対晴れた日に行きます。(^^)/

2010.11.11 Thu 21:49  |  こんばんわ~

いつも楽しく拝見させて頂いてます。

その男性にも感謝、山の恵みにも感謝ですね^^
俺も慣れてきたら多少の料理が作れるようになりたいです。
今は、ジェットボイルっていう手早く水を沸かせるバーナー
だけ持ち歩いて、カップヌードルのカレーを食べるのが
山頂での楽しみです♪

山女子さんは基本的にお一人でいつも登られて、
たまに友人の方と一緒にって感じですか?
自分も以前話した友人と高尾~陣馬の登山が
今月22日に決定したので、彼を山登りに引きずり込み
そういうスタイルが出来たらいいなって思います。
いつか山で会えたらいいですね♪

追伸
本注文しました^^
書店を探しても無かったのでアマゾンでw
日曜に届くんで、参考にさせて頂きますね♪

2010.11.13 Sat 00:35  |  クロちゃん

クロちゃん、こんばんは!コメントありがとうございます。

はい、雪上の写真は以前速報で掲載したかと思いますe-454
クロちゃんも6月に磐梯山に登られていましたか!私も6月だったと思います。
結構ニアミスが多いですね~!

でも私は雨女にも関わらず、晴天の山歩きを楽しめました(笑)
どうぞクロちゃんも晴れた日に、山頂から地球をご覧になって下さいね☆

2010.11.13 Sat 00:50  |  変態なかじ様

変態なかじ様、こんばんは!コメントありがとうございます。

ジェットボイル、いいですよねe-454私はむしろ料理に力を入れすぎて荷物が重くなるタイプなので(苦笑)、泊まり山行の時は軽量化のためにももうちょっとシンプルにしたいなぁと試行錯誤中ですe-330

私の山歩きのスタイルだと少人数での登山が向いている気がして、今のところ2~3人で登ることが多いです。
単独行もちょこちょこしてますが、山やコースを慎重に選ばないといけなくて、1人ではなかなか大きな山に登ったりできないんですよね。
なので大きな山へ行く時は道連れ・・・もとい、同行者をつかまえて行っています(笑)

高尾~陣馬の縦走、とってもいいコースですよね!私は初夏に行ったので陣馬山頂のお茶屋さんでかき氷に癒されましたが、これからの季節だと途中のお茶屋さんのきのこ汁がしみますねe-454
山でもし出会ったら、逆ナンさせて頂きます(笑)

本、ご注文頂きありがとうございます☆お手元に届きましたらどうぞごゆっくりご覧下さい♪

2010.11.13 Sat 09:36  |  管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2010.11.13 Sat 21:55  |  遊びにきたよっ!

ヤッホー♪

気持ちにも、山歩きにも
色んな事が合って思い出に残るいい山になったね。

下山したあとに振り返って見る山は
自分の足であんなに遠くて、高い所まで行ってきたんだって
少しだけ自信がつく好きな時間。

おつかれっした~☆

2010.11.14 Sun 20:11  |  宝の山っ

こんばんわ~
うたにあるように
やっぱり宝の山ですね~

長靴でいつものぼっていくなんて
無造作でいいなぁ~

生活に根ざした山歩きも
すごく毎日たのしいだろうなぁ
って思いました。^^

2010.11.18 Thu 16:04  |  磐梯山見てきました

磐梯山を背景に写真を撮ってきました!!
八幡平の樹氷も撮ってきました。

すてきな磐梯山レポートです!!
テント泊もよかったみたいですね。
リュックは、リッターをゲットされましたか?

2010.11.18 Thu 23:38  |  ひろ様

ひろ様、こんばんは!コメントありがとうございます。

ブログにもようこそ~(笑)

そうですね、この時は本当に色んなことがあって・・・。山に登ってて良かったってしみじみ感じましたe-454

確かに!振り返ってこれまで歩いてきた道を眺める時、「自分ってすごい!」と思う時がありますよね。
はーい、お疲れ様でした☆

2010.11.18 Thu 23:55  |  とってぃ様

とってぃ様、こんばんは!コメントありがとうございます。

はい、磐梯山はまさに宝の山でした☆

地元のベテランの皆さん、長靴ですいすい登られていてすごいなぁと思いました。
身近に大好きな山があって、いつでも遊びに行ける環境もすごく素敵ですよね。

ああ~、移住したい(笑)

2010.11.19 Fri 00:40  |  foo3776様

foo3776様、こんばんは!コメントありがとうございます。

磐梯山にいかれたのですね。お疲れ様でした!
もう樹氷の見られる時期なのですかー!北の方からいよいよ冬が近付いてきていますね。

テント泊楽しかったです♪
ザックは実はそれほど大きな容量というわけでもないのですが、これより大きなザックをお店で背負ってみたら、さすがにかなり動きづらかったです(苦笑)

  • #-
  • yamajoshi
  • URL

2014.10.23 Thu 00:48  |  こんばんは

こんばんは。はじめまして。遅い時間にすみません。今、郡山に居ます。明日(今日)、磐梯山に登る予定です。どのコースにしようか考えていましたが、猪苗代スキー場コースにしようと思いました。

2014.10.29 Wed 22:37  |  かずや様

かずや様、こんばんは!コメントありがとうございます。

その後、磐梯山には登られましたでしょうか?猪苗代スキー場からのコースは登りがなかなかきつかった印象がありますが、景色もとても素晴らしいですよねー!

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