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2012.08高尾山ナイトハイク

高尾山(599m/東京都八王子市)



■今回のコース(出発&到着時刻)
0:00高尾山口―(稲荷山コース)→0:50展望台0:57→1:42高尾山山頂2:17―(1号路)→3:26下山

■参考マップ
山と高原地図 27 高尾・陣馬

※高尾山といえど、夜間の登山は昼間の登山とは全く違っていて危険なことも多いです。
おススメはしませんので、ひとまず当レポートでエアーナイトハイクをお楽しみ下さい



これまで、暗闇の中で長時間登山をするという機会はほとんどありませんでした。
富士山では夜中から登っていましたが、随所に山小屋の明かりがあったり、他の登山者さんたちがいたりしたので、それほど闇を意識することはなかったんです。

それでも、今後何らかのアクシデントや計画上の必要などがあって、夜に山を歩く機会があるかもしれません。
そのため、その前に一度夜の山がどういうものなのかを経験しておきたいと思っていました。

そこで今回計画したのが、高尾山ナイトハイク。
道がよく整備されていて昼間には何度か歩いた経験があることと、実際にここでナイトハイクをされている方々の情報があったことから、この場所に決めました!

本当は陣馬山への縦走も考えていたのですが・・・ナイトハイク初心者にはハードルが高いと考えて、高尾山往復にしました


今回のコースは安全を考えて、登りに稲荷山コース、下りに舗装された1号路を使うことにしました。
また、単独行は怖すぎるので複数での行動としました。
そして何かあった時に少し待機すればすぐ明るくなるよう、深夜~未明の時間帯に歩きます!


※ここからの写真はお化け屋敷潜入ルポみたいになっているので、苦手な方はご注意下さい(苦笑)
※最後にちょっと怖いエピソードがありますので、怖い話が苦手な方もご注意下さい


深夜に車で高尾山口駅前のコインパーキングへやってきた私たち。
さすがに駐車場は空いていましたが、駐車台数はゼロではありませんでした

私たちは準備を整えて、まずは舗装道路を歩き始めます。
そして、ケーブルカーの駅へ到着!
昼間なら多くの人で賑わっているこの場所も、今はとても静かです。
全然雰囲気が違うなぁ・・・。
ケーブルカー駅

駅を過ぎて間もなく現れた分岐から、いよいよ稲荷山コースの登山道へと入っていきます。
うーん・・・なんだかちょっと勇気がいるなぁ
いよいよ登山道へ

こうして登山道を歩き始めると、昼間とはまったく別の世界が広がっていることが分かりました。
闇という得体の知れない存在が、山全体を包み込んでいるかのようです。

おでこに付けたヘッドライトの光だけが、たった一筋その闇を切り裂いて、私に進路を示してくれていました
それでも、その光の先に丸く浮かび上がるのは、闇に色を抜かれたモノクロの世界だけでした。
ヘッドライトだけが頼りです

視覚から得られる情報が限られているためか、その他の感覚が研ぎ澄まされていくような気がします。
辺りには植物や動物や虫や、そういった人間以外のありとあらゆる生き物の「気」のようなものが濃密に漂っているように感じられました。
そうか、昼間の高尾山とは違って、今は「彼らの時間」なんだ。

ひとたびランプを消して立ち止まれば、目にも耳にも闇が覆いかぶさってくるようです。
「怖い」
多分、一度そう意識してしまうと、これ以上先に進めなくなってしまうような気がしました。
そのため、なるべく余計なことは考えないよう意識しながら、ただ登ることに集中しました。


高尾山の稲荷山コースは以前にも歩いたことがありますが、とてもよく整備されていて比較的歩きやすい道だと思います。
しかし!今回は足を踏み出すのにとても気を遣いました

暗くて凹凸が分かりづらいからというのも理由のひとつなのですが、登山道上に虫がいっぱい佇んでいらっしゃったというのが最も大きな理由です(苦笑)

写真は載せませんが、真っ黒なカマドウマみたいな方々が数歩進むごとにヘッドライトの光の輪の中に浮かび上がるんです
彼らの時間を邪魔しているのは私の方なので、間違えて踏んだりしないよう足の置き場をとっさに変えないといけません。
しばらくそのことに集中して登っていきました(苦笑)

そして・・・
ギャー!!蜂!!
スズメバチ!

・・・と思ったら、案内の看板でした(笑)
この看板を暗闇の中で見るのはちょっと怖いですね

こうして歩くことしばらく、中間地点の展望台のところまで上がってくることができましたー
ちょっと休憩しよう、とベンチの方へ移動してみてびっくり!!

わぁー!すごい夜景だぁー!!
すごい夜景

暗くて静かなこの山から明るい街並みを見下ろしていると、何だか人間の住む世界からずっと遠い場所に来てしまったように感じます。
それでも、ここは高尾山なんだよね

私たちは少し夜景を眺めてから、再び先へと進みました。
この先もやっぱり暗闇です
暗闇です

この日は風がなく、夜とは言ってもかなり蒸し暑さを感じました。
山頂直下の長い階段を前にして、私たちは思わず立ち止まって小休止。

と、その足下に花を見つけましたよー!!
花発見!

暗闇の登山道ではなかなか花に気付けなかったので、とても嬉しかったです☆
スポットライトを浴びる夜の花っていうのも、また新鮮な感じで素敵ですねー

こうして元気を取り戻した私は、えいやっと階段をひと登り
そして、高尾山の山頂にたどり着きましたー!
高尾山山頂
驚いたことに、山頂広場には2組ほどの登山者さんがいらっしゃいましたよー。

私たちは大見晴園地の辺りから景色を眺めました。
写真には撮りづらかったのですが、うっすらと山の輪郭も見えています。
景色を眺めます

それからちょっと場所を変え、ベンチに座って行動食をつまみました。
ここからもこんな夜景が見えていましたよー
夜景も見えました

この時点で深夜2時。
睡魔に襲われる前に下山を始めようと、私たちは1号路を薬王院に向けて下り始めました。

高尾山にはムササビが住んでいるそうで、薬王院周辺でもよく観察されているという情報を見てきました。
そのため、この辺りでムササビに出会えないかなー?と、辺りをキョロキョロしながら進みます。

そして・・・出会いましたー!!!

ムササビ・・・
ムササビ・・・


・・・の、看板に。(苦笑)


どうやら出没する時間帯が違っていたようで、生ムササビに出会うことはできませんでした。
うーん、残念

そして、私たちはこの「夜間う回路」の案内表示に従って下っていきました。
う回路の案内

う回路を抜けて薬王院を過ぎると舗装道路になり、点々と外灯もついていたりするので少し安心できました。
外灯がありました

ケーブルカーの駅付近に見晴らしの良い場所があったなーと思って行ってみると、やっぱりここからも夜景がキレイに見えましたよー
またまた夜景!

ここからは舗装された道をひたすら下っていきます。
時間が時間だったこともあり、単調な下り坂で一気に眠気が強くなってきました

「眠い、眠いー!
「やばーい
と口々に言いながら下っていきます。
(睡魔と闘っていたため写真はありません・苦笑)

こうして何とか眠らずに登山口近くまで下ってくることができました
あと数十メートルで下山完了だぁ・・・と気持ちが緩んだその時、

ウゥー・・・

左手の藪の中から、小さなうめき声のようなモノが聞こえたんです。

「ん、何?今の。」
思わずその場に立ち止まり、藪の中に目を凝らしましたが真っ暗で何も見えません。

そこで同行者さんがヘッドライトを手に持って、藪の奥の方を照らしました。
すると、


グオオォォ―――!!!




ええええええええええ―――――――っ!!??


藪の奥から上がった大きな重低音のうなり声に、一瞬にして眠気は吹き飛び、心臓がバクバクと脈打ち始めました

私たちは顔を見合わせながら、早足でその場を離れました。
お互いに「こういう時は走ってはいけない」と思っていたからなんとか平静を装っていましたが、どちらかが走り出したりしたらとたんにパニックになっていたと思います。。。

そして・・・下山完了。
下山完了


最後のうなり声の主は一体誰だったのでしょうか・・・?
犬?イノシシ?熊?もしかしたら人間のおじさんのいびきだったのかも・・・はっきりとは分かりません


今回夜の山を歩いてみて、昼間の登山とは全く違う雰囲気や危険があることを実感しました。

夜の山では「私たち人間はお邪魔している立場なんだ」という気持ちをさらに強く感じさせられます。
今後積極的にナイトハイクを計画するつもりはありませんが、機会があるとしたら「彼らの時間」をできるだけ邪魔することなく、また自分が睡魔にも襲われないよう、夕方から夜の早い時間帯の行動がいいかもしれないなと思いました。
モンベルさんなどでガイドさんのついたナイトハイクツアーなどもやっているようなので、そちらを利用するのもアリかもしれませんね。

今度は高尾山のムササビに是非一度会ってみたいなぁ。
ビジターセンターで開催しているムササビ観察会などにいつか参加できたらいいなと思います

高尾山と高尾山に住む生き物の皆さま、お邪魔しました!ありがとうございました

【終わり】
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Comment

2013.05.02 Thu 22:39  |  うなり声の主は

うなり声の主こそムササビではないかなと思ったので、コメントさせて頂きました。

生き物の撮影のために高尾山にはよく登っています。ムササビ目当てに夜の一号路を登ったこともあり、そのときは夜明けに巣穴に戻るムササビにも出会うことができました。
ムササビの低いうなり声は、間近ではかなりの音量です。撮影された看板にある通り、まさに「闇夜に響く」うなり声です。
ムササビはこのうなり声も頼りにして探したのですが、頭の上からではなく登山道脇の藪の中から突然聞こえてきたりするのでとてもびっくりしました。その状況にも似ているように思ったので、ムササビではないかなあと…。一号路で登山口付近ならば、人間のおじさんである可能性も十分ありますけれど(でも少なくとも、高尾には熊はいないはずです)。

いつかムササビに会えるといいですね。その時にはうなり声のほうに、明かりは向けずに目を凝らしてください。夜に活動する生き物たちの目は光にとても敏感なので、ヘッドランプ程度でも、近ければものすごく強い光と感じるはずです。急に強い光がきて、うなり声の主もびっくりして叫んでしまったのかも…。

2013.05.09 Thu 22:00  |  I/O様

I/O様、こんばんは!コメントありがとうございます。

なんと、驚きました!あのうなり声がまさかムササビだったとは・・・!!
ニアミスしていた可能性が高いのですね。貴重な情報本当にありがとうございましたm(_ _)m

また、不用意に光を向けてムササビさんを驚かせてしまったことを申し訳なく思っています。
今度夜間にお邪魔する時には、きちんと準備をしてムササビさんたちをそっと観察できたらいいなと思います☆

I/O様は高尾山で他の動物たちともお会いになっていらっしゃるんですか?
私は今回カマドウマさんたちには沢山会いました(笑)

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