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2015.08北アルプス表銀座~裏銀座テント泊縦走登山(4)【4日目:槍ヶ岳山荘~双六小屋(樅沢岳、双六岳)】



【2015.08北アルプス表銀座~裏銀座テント泊縦走登山】山行一覧

◆1日目:中房温泉~燕山荘(燕岳、北燕岳)
◆2日目:燕山荘~ヒュッテ西岳(西岳)
◆3日目:ヒュッテ西岳~槍ヶ岳山荘(槍ヶ岳)
◆4日目:槍ヶ岳山荘~双六小屋(樅沢岳、双六岳)
◆5日目:双六小屋~三俣山荘(三俣蓮華岳、鷲羽岳)
◆6日目:三俣山荘~野口五郎小舎(水晶岳、野口五郎岳)
◆7日目:野口五郎小舎~烏帽子小屋(ニセ烏帽子岳、烏帽子岳)
◆8日目:烏帽子小屋~高瀬ダム

登山概要・データはコチラ



樅沢岳(2,755m)・双六岳(2,860m)/岐阜県高山市、長野県大町市

■この日の歩行ルート
槍ヶ岳山荘~樅沢岳~双六小屋~双六岳~双六小屋(泊)


ルート詳細はコチラ

■今回のコースと所要時間
所要時間合計(テント設営撤収、食事、休憩等込み):約8時間

(行動時間)
※全体的に、細かい休憩などは含まれてしまっています。
槍ヶ岳山荘(トイレあり)―【約45分】→千丈乗越―【約1時間20分】→左俣乗越―【約1時間10分】→硫黄乗越―【約1時間】→樅沢岳―【約25分】→双六小屋(トイレあり)―【約55分】→双六岳頂上―【約40分】→双六小屋(テント泊)

■参考マップ
山と高原地図 35 鹿島槍・五竜岳 北アルプス
山と高原地図 36 剱・立山 北アルプス
山と高原地図 37 槍ヶ岳・穂高岳



夜が明ける前に目を覚ますと、テントの外からは朝の支度をする人々の物音と、風の音が聞こえてきました。
思った以上に肌寒かったので、まずは温かい飲み物で心と身体をほぐし、今回の登山でもはや定番の朝食メニューになったサタケ マジックパスタを頂きました。(味は変えているので飽きてませんよ!笑)


周囲のテントが寝静まっている時間帯に起床する時は、大きな物音やライトの明かりでご迷惑をおかけしないよう、テント内部から静かにそぉーっと片付けています。
そのため、出発までに結構時間がかかるんですよね

ですが、この日は早い時間にもかかわらず周囲の方々がみんな起きていらっしゃったので、気兼ねなくバリバリ片付けが進みました(笑)

荷物をまとめて山荘の前まで出ていくと、槍の穂先のすぐ脇から、眩しい太陽が昇ってきました
どんどん明るくなっていく東の空に、槍ヶ岳の美しいシルエットが一層際立って、荘厳な雰囲気を醸していました。
表~裏銀座4日目1

夜露に濡れた足下の高山植物たちも、朝陽を浴びてキラキラ、キラキラと輝いています
あぁ、今日も美しい朝だ。

本当にありがとうございます。


さぁ、いよいよ出発ぅーっ今日も元気に楽しく、安全登山で行こう
私たちは槍ヶ岳頂上への登り口手前から、左の「双六・笠ヶ岳 西鎌尾根」方面へと進んでいきました。

歩き始めて間もなく、山荘付近の人々の賑わう声が途絶えて、辺りはとても静かになりました。
槍ヶ岳をほぼ背にするような形で、前方に遮る物の何もない斜面を下っていくと、視界いっぱいに雄大な景色が広がります。

これは、なんという景色だろうか・・・言葉にならない、本当に何と表現したらいいのか分からない美しさ、神々しさです
表~裏銀座4日目2

しかし、ついつい景色に見とれて足下がおろそかになってしまった私、ここで滑って尻もちをついてしまいました
実はこの道、ざれていてとっても滑りやすいんです。特に下りは十分注意して歩かないといけないね
テント泊装備での登山4日目ということで、筋肉疲労が出ているのも感じたので、いつも以上に気を引き締めて歩くことにしました


それにしても、この道は歩いていてとっても気持ちがいいですねー!
あちこちに、色とりどりの花たちも咲いていました
表~裏銀座4日目3

そして、自分がこれから向かう稜線や裏銀座の山々も・・・。今回はお邪魔しませんが、笠ヶ岳もどーんと聳えていて圧巻でした!
こんな景色の中を歩けるなんて・・・本当に、最高の気分
表~裏銀座4日目4

こうして歩き始めから45分ほどで、千丈乗越までやってきました
ちょうどここで休んでいらっしゃった団体さんに追いついてしまったのですが、皆さんはここから新穂高温泉方面へ下っていかれました。
私たちはここでは下らず、さらに西鎌尾根を進んでいきます

これまでと同様に景色や花を楽しみながら、気持ち良く歩いていった私たちですが・・・だんだんと道の険しさが増してきました
細いトラバース道で、足下がざれていたり岩場だったりと、油断すれば転落しかねないような道になってきましたよーっ
表~裏銀座4日目5

こんなところでスリップしたら大変なことになりそうです
私たちは声を掛け合って、一歩一歩気を付けながら進んでいきました。

しかし、道はますます険しくなりまして・・・
一番ヤバイっ!と思ったところはここです。
表~裏銀座4日目6

大きな岩でできた急な斜面に、細かい砂や小石が乗っていて、とっても危険っ
ただ立っているだけでも、重力に引っ張られて足が滑り始めてしまうというスケート?スキージャンプ?状態でした

この一番の難所を何とか無事に通過して、道がだいぶ落ち着いてくると、再び前方に伸びていく稜線や花、眼下の景色や山肌に残る雪を眺めながら進んでいきました。
やがて、なだらかな広場状の左俣乗越に到着!
ここまで緊張する場面も多かったので、ここではザックを下ろしてしっかり休憩することにしました

この日のルートは全体的に眺めが良かったのですが、この場所も見晴らしが良くてとってものどかな雰囲気が漂っていました。
一息ついたら、再びスタート!

実は・・・この先に見るからに急な登り坂がありまして、つい休まずにはいられなかったんですよね(苦笑)
これが左俣岳のようで、道は山頂ギリギリ手前で巻いていますが、結構登るんですよねぇー
表~裏銀座4日目7

実際に登ってみると、期待?を裏切らずとってもきつい登り坂でした(笑)
一歩、一歩、ゆっくりと踏み出していく足に、荷物の重みがこれまで以上にずっっっっしりとのしかかります

それでも、この坂はただ急なだけではなくて、とーっても花が多かったんです!
視界にはカラフルな花々が次々と飛び込んできて、私を元気づけてくれました
表~裏銀座4日目8

それに、振り返った時の槍ヶ岳の景色も素晴らしかったんですよー!
改めて、私はこんなにすごいところまで来てしまったんだなぁ、歩かせていただいているんだなぁ・・・としみじみ感じます。

また、何しろ景色が広くて、自分たちの進路も丸見えなものですから(笑)、地図と照らし合わせながらこれからの行程をしっかりと確認することができました。
自分たちの中で分かりやすい言葉でまとめた結果、
「左俣岳の後すぐに小ピークをこえて、台形っぽい地形のところを越えた後、樅沢岳の手前のピークは巻いて、奥の方に登ってそこから20分くらいで双六小屋!」
って感じになりました。分かりやすいのかよく分からない説明ですね(苦笑)
表~裏銀座4日目9

こうして身近な目標を設定して歩を進めていくうちに、道がゆったりとした雰囲気に変わってきました。
雪を見て、お花畑を見て、時々振り返ってすっかり遠くなった槍ヶ岳のとんがりを見て・・・とても気持ちの良い稜線散歩です!

こうして、私たちは気分良く硫黄乗越までやってきました。
ちなみに、先ほどの左俣乗越でもここでも、看板に双六小屋までの所要時間が書かれているのですが、それぞれ3時間、2時間とちょっと長めに設定されているようです。
実際はのんびり歩いたものの、それほどの時間はかかりませんでした。

さぁ、もうひと頑張り
ここからもアップダウンが続きますが、私たちはこまめに休憩をとりながら、マイペースで進んでいきました。
結構長い時間歩いているような気もしますが、まだまだ朝の時間帯なんですよね(笑)

目の前にどーんと聳える大きなピークに一瞬気が遠くなるものの、きつーい坂をゆっくり、ゆっくり。じわじわと登っていきます。
樅沢岳手前のピーク(東峰)は頂上手前で巻いて・・・最後はがっつり登ります!
表~裏銀座4日目10

真夏の陽射しを浴びて汗だくになりながら、重い荷物を背負って歩き続けてきた身体にとっては、この急坂はだいぶこたえるわけですが・・・
こんなに美しい山。こんなに美しい景色。こんなに美しい世界の中を歩かせてもらえるんだ!!という感動や喜び、そういうプラスの気持ちが、私を前へ、前へと押し進めてくれました。

そして、足下の小さな小さな彼女たちも、私を励まし続けてくれました。
ありがとう、ありがとう
表~裏銀座4日目11

こうして・・・汗まみれの身体でゼーゼー、ヒーヒー言いつつ、休み休み一歩一歩登っていった結果・・・無事に樅沢岳に登頂ーっ!!
表~裏銀座4日目12

ここで一気に涼しい風が吹いてきて、ふわぁぁあ――!!って生き返るような気持ちになりました!!
景色もサイコー!気持ちいいーっ!!

・・・と、ここでももちろん休憩を。(笑)

さぁ、ここまできたら双六小屋まではあと少し!
涼しい風でクールダウンできた私たちは、再び荷物を背負って歩き始めました。

双六小屋、まだかなぁ?まだ見えないよ?
ちょっと心配になりつつ下っていくと、まもなく眼下に小屋が見えてきましたー!
表~裏銀座4日目13

所々に雪を残しながらゆったりと立ち上がる緑の山並みに、赤い屋根がよく映えます。心が優しくなるような穏やかで美しい風景です
見た感じ、テント場もまだ数張しかテントがなさそう。好きな場所にテントを張れそうだね。良かった!

足がだいぶ疲れてきていましたが、一歩ずつ確実に下っていくと、小さかった小屋がどんどん近くなり、大きく立派に見えてきましたー!
そして、小屋に到着!とってもキレイで大きなところです!

小屋の前に冷やされていたドリンクやリンゴ、そして魅力あふれるメニュー表などひとつひとつに思わず歓声を上げてしまった私は、結局テント受付を待ちきれずに先にCCレモンを買って飲んでしまいました(苦笑)

ううう、染み渡る、この炭酸・・・。目に涙をにじませながら、「ぷっはぁー!」とCCレモンを味わうこの姿は、CMになりそうなほどです(爆)

一息ついたところでようやくテントの受付をして、テント場に向かいました。
テントの設営を終えたら、再び小屋前に戻って、水場で湧き水を頂きました!
しかもこの湧き水は無料で飲み放題なんです。とっても冷たくて、とっても美味しい!本当にありがたいことです

あわせて、大きめのスタッフバッグにもお水をもらってきて、シャツなど衣類の一部を水洗いさせてもらいました。
ストックと細引きで作った物干しに洗濯物を干したら一段落。ふーっ。


ここまでの移動でだいぶ疲れていたはずの身体ですが、重い荷物から開放され、CCレモンと冷たいお水を補給してクールダウンした結果、また元気が戻ってきました。
しかも、ここまでやってもまだ午前中という時間の余裕が、気持ちの余裕にも繋がりました。

この日は午後以降、夕方にかけてお天気が崩れるかも・・・という予報だったので、双六岳に行くなら今のうちだね。
というわけで、私たちはサブザックに必要な荷物を詰めて、テントを後にしました。

先ほどの「上から双六小屋を見下ろした写真」で、小屋の向こう側に細い登山道が見えていると思いますが、それが双六岳に上がる道です。
登りはじめから三俣山荘方面への分岐までは20分ほどなのですが、岩がゴロゴロとした細くてかなり急な坂道になっています。

この時はよく晴れていて、両側に木々が茂っているので風も通らず、とっても暑かったーっ
表~裏銀座4日目14

ここをなんとか乗り切って分岐までやってくると、景色が開けて風も通るようになったので、ほっとしました。
ところが、水分補給をしているうちに、上の方には分厚い雲がかかってきてしまいましたー
表~裏銀座4日目15

雨が降る前に、早めに行かないと!私たちは再び歩き始めます。
なかなかの斜面を残雪のすぐ近くまで登っていくと、さらに斜度が増してものすごく急な坂になってきました!
しかも大岩がゴロゴロしているので、慎重に登らなければなりません。
とはいえ、曇ってきたお陰で涼しくなり、身体的にはとても楽になりました。
表~裏銀座4日目16

息を弾ませながら何とか急坂を登り切ると、その先には驚きの光景が広がっていました。
何これ!?キリマンジャロみたい!
先ほどまでの急坂はどこへやら、ずーっと向こうまでほとんど平らな、台地のようになっていたんです。
表~裏銀座4日目17

歩きやすくて涼しくて、とっても快適な道だったので、私はついつい足が軽くなって、スイスイと進んでいきました。
この時、自分の身体がこの山旅生活に適応できたというか、「山旅仕様」に変化してきたんだなということを感じました。
時間と気持ちだけでなく、身体にも一段階余裕が増えたことによって、今後の行程にも良い変化が生まれることになったのです。

頂上を目指して登っているとは思えないような、この平らな登山道を、私はとっても楽しく歩いていきました。
そして、最後のこんもりとしたピークの岩場を、えいやっと登っていきます。
表~裏銀座4日目18

こうして無事に双六岳登頂!!
やったー!ありがとう
表~裏銀座4日目19

上空はどんよりとした雲で覆われていましたが、ラッキーなことに、景色はまだ隠されてはいませんでした。
そうか、あっちが三俣蓮華岳方面で、あの辺りに明日のテント場があって、その向こうが・・・と、目で景色を追いながら脳内散歩を楽しみました
表~裏銀座4日目20

それでも、あんまりのんびりしていると、そろそろ雨に降られてしまうかも
私たちはテント場に向けて、来た道を引き返し始めました。

山旅仕様に変化した私の足はここでも快調で、予定していた時間よりも早く、小屋まで戻ってくることができました!
テント場周辺にはまだ陽射しがあって暑かったので、冷たいお水で頭を流し、身体も拭いてさっぱりしました!

それからお昼ご飯にラーメンを作っていると、ついに雨がパラパラと・・・。
慌てて洗濯物を取り込み、テントにもぐりこむと、一時的でしたがかなり本降りの雨になってしまいました。

それでも、今日の予定はすべて終えていた私たち。後はのーんびりするだけです!
フライを叩く雨音をBGMにしながら、食べたり飲んだり、ゴロゴロしたりとくつろぎました
双六小屋のテント場は、地面が砂地で比較的平らなこともあり、とーっても快適だったんですよー♪

夕方近くになると雨も上がり、また青空が広がりました。
私たちはテントから出て、小屋の周りをお散歩したり、大きな岩に寝転がってみたり、テントの脇に座っておしゃべりしたりして楽しく過ごしました。

今日の夕食は、岳食 もち入りわかめうどん岳食 山菜そばをシェア!
なんだか今日は麺類ばかり食べていますが(笑)、美味しかったです!
表~裏銀座4日目21

この日から始まった裏銀座ルートですが、初日にしてそのあふれる魅力に引き込まれてしまいました。
これは明日からも本当に楽しみだなぁ。最終日までお天気が持つといいけれど・・・。
また明日も青空に出会えることを祈って、眠りについた私だったのでした。


ちなみに・・・この日までの山行の中では、初日に泊まった燕岳とここ双六岳のテント場で、朝晩ブヨに囲まれました(苦笑)。
西岳と槍ヶ岳のテント場では、ハナアブ系の血を吸わないアブがメインだったのであまり気になりませんでしたが、さすがにブヨにたかられるのはちょっと・・・

今回、ヘッドネット(頭からかぶる虫除けのネット)を何気なく持って来ていたのですが、これが初日からものすごく役立ちました!
今回の山旅で一番持っていって良かったなぁと思ったモノ・・・それがこの虫除けネットだったのでした(笑)


【次回へ続く】
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